『ドラッカー365の金言』7月11日・『明日を支配するもの』より

 本の中では「カイゼン」と片仮名で書かれているけれど、もちろんこれは、日本語の「改善」で、トヨタ生産方式などを通して海外でも通じるようになった、ボトムアップの業務改善活動のことですね。これについては、本家である我々日本人には理解しやすいはずです。少なくとも、末端の作業者が継続的に行なう業務の改良である。というニュアンスは直感的に理解できるのではないでしょうか。

 しかし、「改善」という言葉を理解していても、この頁でドラッカーが言っている「基本的な意思決定」が見落とされていることは結構あると思います。「業務の改良」が目的化して無闇に複雑なルールを作ってしまったり、本文の銀行の例のように、自分達のアイデアを押し付けて顧客利益を見失なってしまうという、本末転倒な話はよくありますね。

明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命

明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命