明日を支配するもの

『ドラッカー365の金言』6月10日・『明日を支配するもの』より

本当にやりたいことをやる。というのが一番だということだろう。ありていに言ってしまうと「好きこそ物の上手なれ。」ということか。 ドラッカーが良くいう「なにをもって憶えられたいか」とか「強みの上に築け」とか「ミッション」という言葉の原点といえる…

『ドラッカー365の金言』6月1日・『明日を支配するもの』より

知識労働者の資本である知識について、その価値正しく理解し、またその知識を改修、強化できるのは、その知識労働者本人しかいない。つまり、マネジメントできるのは自分自身であるということになる。そして、今日の本文の最後の段落で挙げられているフィー…

『ドラッカー365の金言』5月28日・『明日を支配するもの』より

知識労働者として成果をあげているならば、継続的な学習の重要性については敢えていうまでもないと思う。しかし、自分の専門分野の知識について同僚に伝えることが、同じ位重要だとは感じてはいないかもしれない。 知識労働者は各々の分野の高度の専門家であ…

『ドラッカー365の金言』5月26日・『明日を支配するもの』より

今日の本文で挙げられている、アメリカの都市部の公立学校と私立学校は、どちらも、必要とされる仕事に対しては成果をあげているといえる。それを、傍から見て、勝手な規準で勝手に評価してしまうと、それぞれの学校の役割や必用とされる成果を見落としてし…

『ドラッカー365の金言』5月25日・『明日を支配するもの』より

知識労働者は自ら目標をもつことが不可欠なことだ。しかし、その目標が組織の目標と合致しなければ、当然、労力の無駄が生じる。そこで、マネジメントは組織の目標と知識労働者の目標を一致させるために細心の注意を払い、知識労働者にとって成果をあげやす…

『ドラッカー365の金言』5月24日・『明日を支配するもの』より

知識労働者はその専門分野において、高度の知識を生産手段とする。当然、その分野においては、組織の他の誰よりも精細な知識と経験を持っているのだから、「なにを行なうか」について最も適切な判断を行なうことができるはずだ。だからこそ、まず最初に「な…

『ドラッカー365の金言』5月23日・『明日を支配するもの』より

今日の本文で挙げられている六つの条件のうち、最初の条件は知識労働者自身が意識しなければならないことで、最後の条件はマネジメントの側が特に意識しなければならないことだと思う。第三、第四の条件は第二の条件を全うするために実践すべきことだといえ…

『ドラッカー365の金言』5月20日・『明日を支配するもの』より

知識労働とはいっても、無意識に行動していると人が行なう活動には無駄な部分がある。そこに意識を向けて分析し合理的に再構成することによって、効率化することは難しいことではない。ただし、知識労働においては、単純に無駄と切り捨てられない部分が多い…

『ドラッカー365の金言』5月13日・『新しい現実』『明日を支配するもの』『ネクスト・ソサエティ』より

今日の本文で挙げられているメキシコの例に限らず、原則として保護主義が成果をあげることはないだろう。恐らく唯一の例外は衰退の危機にある伝統文化の保護だけだと思う。しかし、それにしても、単に保護するだけでは衰退は止められない。その文化の真髄を…

『ドラッカー365の金言』5月6日・『断絶の時代』『明日を支配するもの』『ネクスト・ソサエティ』より

あらゆる分野で技術が進歩するに応じて必要とされる知識が増えていく。従来は技能職といわれていた分野でも、その基礎となり知識が膨らみ、知識労働者としての側面が強くなる。そして、さらに知識の量が増えると、一人の人間が把握できなくなり、チームとし…

『ドラッカー365の金言』5月3日・『明日を支配するもの』より

最近では医療でさえ海外にアウトソーシングできる。さすがに直接患者を診ることは出来ないけれども、レントゲン写真の解析や、薬の処方など現在のテクノロジーで 100% 情報を伝達できる分野は少なくない。五年前の環境ではレントゲン写真を転送するのは画質…

『ドラッカー365の金言』5月1日・『明日を支配するもの』『ネクスト・ソサエティ』より

現在のように、複雑化・多様化した社会においては、資金があるだけでは成果をあげられない。高度に専門化した知識を有する知識労働者を適切に融合して、複雑な社会に対応しなければならないのだと思う。そういった状況の中で、優秀な知識労働者を惹きつける…

『ドラッカー365の金言』3月28日・『明日を支配するもの』より

ドラッカーはノンカスタマーという言葉を比較的よく使う。経営者であればきっと、顧客(カスタマー)という言葉は毎日のように口にすると思う。けれども、非顧客(ノンカスタマー)という言葉を意識的に使うことは稀ではないだろうか。 顧客と非顧客の間には、明…

『ドラッカー365の金言』3月25日・『明日を支配するもの』より

事業上必要なものを、所有して支配するには、大きな管理コストが掛る。また、提携や合弁、アウトソーシングして外部に置くのも、別の形の管理コストが掛る。どちらの管理コストも同様にエネルギーを必要とするならば、専門化してパッケージ化が進んだ外部に…

『ドラッカー365の金言』3月15日・『すでに起こった未来』『明日を支配するもの』より

今日の本文では、たった六行の本文の中に「価値観」という言葉を最初と最後の行で使っている。本文上では短期の利益と長期の成長の両立は難しいと書いている。しかし、それを両立してこそマネジメントの価値があり、それを行なうためには価値観、すなわちビ…

『ドラッカー365の金言』3月14日・『明日を支配するもの』より

今日の頁で挙げられている四つは全て、組織の活動を継続的に活性化するための活動だと思う。そして、その内二つが自らの事業を捨てる活動になっている。これは、組織をまさに生物のような動的均衡の状態にするためのシステムだといえる。比喩として、「生き…

『ドラッカー365の金言』3月11日・『明日を支配するもの』より

小規模でも、現実の世界に出すことが出来れば、非常に多くの知識を得ることが出来る。このページで何度か取り上げているプログラミングの世界のアジャイル開発手法では、イテレーションと呼ばれる数週間程度の短い開発サイクル毎に、不完全ながらも稼働する…

『ドラッカー365の金言』3月9日・『現代の経営』『すでに起こった未来』『未来への決断』『明日を支配するもの』より

世の中の変化が激しくなっていることは、きっと誰もが実感していることだろう。そして、変化に追従しているだけでは、実際にはその変化に対応することはできない。 変化が激しいということは、どこにでも変化が潜んでいるということなのだから、その変化を自…

『ドラッカー365の金言』3月3日・『明日を支配するもの』

人間の思考は連続性があるから、同じ業界の中にいると、飛躍的なアイデアは生まれにくくなってしまうのだろう。数学上の未解決問題のひとつである「リーマン予想」には、偶然出会った物理学者の意見から、研究が活発化したというエピソードがある。 革新的な…

『ドラッカー365の金言』3月2日・『マネジメント・フロンティア』『明日を支配するもの』より

本文で挙げられている分割払いも、個人の信用保証の迅速化や、請求や支払の事務処理の合理化という、積み重ねられた細かな技術革新の土台の上に、消費者の昔からの欲求を結び付けて実現されたといえる。 分割払いに匹敵する商取り引の改革といえる e コマー…

『ドラッカー365の金言』3月1日・『明日を支配するもの』『ネクスト・ソサエティ』より

プログラム開発の現場では、かつては事前の計画を重視して膨大な仕様を作成し、それに基づいてプログラムを作成する方法が主流だった。しかし、事前の計画は机上の空論と化すことが多く、完成したプログラムが顧客の意図と解離することが少なくない。 そのよ…

『ドラッカー365の金言』2月25日・『明日を支配するもの』より

現在、知識労働者の価値を最も理解しその能力を活す方法を体現している企業の一つが Google ではないかと思う。 Microsoft が資金力で買収を試み結局失敗に終わったことは、今日の頁でドラッカーが投げかけている問いの、答えを示唆していると思う。明日を支…

『ドラッカー365の金言』2月8日・『明日を支配するもの』より

社会は不断の変化を続けている。当然、組織もその変化に追従しなければ陳腐化してしまう。しかし、安易な追従と変革は組織の基盤をゆるがし組織の存在意義を見失わせてしまう。組織の存在意義を導き出す根幹となる理念や使命をしっかりと見据えた上で、はじ…

『ドラッカー365の金言』1月8日・『明日を支配するもの』より

知識労働者はその一個人が、完結した生産システムといえる。ゆえに、仕事についての計画を持ち、自ら管理出来なければならない。 例えるならば、作家や音楽家、スポーツ選手やプロ棋士などと同じだといえるだろう。これらの人々も編集者やマネージャなど上位…

『ドラッカー365の金言』1月7日・『明日を支配するもの』より

「知識労働者のもつ知識」を組織の資産として考えるならば、知識労働者に働き易く働き甲斐がある職場を提供することが、マネジメントの大きな役割だといえる。知識労働者にとって、自分の専門分野に於ける知的な挑戦は欠くべからざる物であるということも忘…

『ドラッカー365の金言』1月6日・『明日を支配するもの』より

今日の金言は、事業の廃棄を判断するうえで、とても分かりやすく広く応用できる指標だと思う。 さらに、本文にはより具体的な三つの判断基準が挙げられている。第一の判断基準は破棄するのは勿体ないと感じることが多いと思われるが、徐々に業績が下がり、ま…

『ドラッカー365の金言』1月5日・『経営者の条件』『乱気流時代の経営』『未来への決断』『明日を支配するもの』より

限りある資源を有意義な活動に集中することこそが、成功の秘訣でありマネジメントの目的なのだと思う。そのために最初にやるべきことが無用な物を見極めることだ。今まで無批判に行なわれてきた活動は、その無用な物を見つけやすい土壌なので、容易に組織の…

『ドラッカー365の金言』12月31日・『明日を支配するもの』より

データと情報の違いは何だろうか? データは事実をそのまま記録したもので、それ自体には意味はない。意図を持ってデータを見ることによって意味を見出したものが情報になる。そして、その意図が明確でなければ情報の価値は薄くなってしまう。 本文に挙げられ…

『ドラッカー365の金言』12月18日・『明日を支配するもの』より

ドラッカーが予言した通り、現在「経済のグローバル化に反し、政治の分極化」は進行している。本文にもあるように、投資や買収には政治的な規制の制約を受けるが、提携や合弁は各々の企業は規制に影響されず、事業内容は連携することによって事業の拡充を実…

『ドラッカー365の金言』12月10日・『明日を支配するもの』より

事業とは、資金で購買した資源に人が付加価値を与えることだといえる。今日の頁で大切なことは、事業の根拠である資金と人材を熟考して投入したうえで、その効果をチェックして、的確にフィードバックしなければならない。ということだ。ここでもやはり、マ…