経営者の条件
リーダの能力が組織の能力であるという言い方は、ちょっと言い過ぎだと感じるかもしれない。しかし、リーダの役割が組織を構成する人々の能力を引き出すことだと考えれば、人々の能力をより的確に引き出すことが、組織の成果につながり、結果として組織の能…
今日の金言に挙げられている身体障害者雇用促進キャンペーンのスローガンと、本文で挙げられているアンドリュー・カーネギーの墓碑銘は、マネジメント本質を見事に表現していると思う。 言葉遊び的だが、人は誰でも出来ることしかできない。出来無いことを無…
限りある資源を有意義な活動に集中することこそが、成功の秘訣でありマネジメントの目的なのだと思う。そのために最初にやるべきことが無用な物を見極めることだ。今まで無批判に行なわれてきた活動は、その無用な物を見つけやすい土壌なので、容易に組織の…
最近、デミング・サークル*1がはやりらしい。プロジェクト・ファシリテーションでよくいわれる KPT (ケプト)とか、アジャイルソフトウェア開発のイテレーションも、どれもフィードバックを促す仕組みだ。 本文でドラッカーも「いかに多くを、いかに早く学べ…
意思決定に限らずマネジメントの良否はフィードバックの質によって左右されると思う。質の良いフィードバックを得るためには、相手の存在や活動を認めることが大切だろう。 コーチングでは、アクノリッジメント(Acknowledgement)と呼んで、承認を与えること…
問題提起やそれに伴う意思決定を行なう時に、今日の本文に挙げられている三つの問いかけを再確認することを習慣化すべきだと思う。そうすることさえできれば、本文の最後にあるように、問題の解決は容易だろう。ドラッカー名著集1 経営者の条件作者: P.F.ド…
問題提起が間違っていたとしても、一旦方針として決定されてしまって、その問題の解決に向かって動き出してしまえば、それを止めることは難しい。課題が与えられれば誰でも、その課題を克服するために全力を尽くして取り組む。現在取り組んでいる問題の存在…
本文で挙げられている四つの分類のうち、第一分類は本文にも対処方法が書いてあるし、難しいこともあまりない。そして、第二と第四の分類は、第三分類を適切に処置していれば自ずと解決するはずだ。 第三分類の処置で重要なことは、その経緯を記録して後から…
意思決定を手術に例えるのはとても分かりやすくて良いですね。 外科医がとる途として挙げられている第一と第二のケースは、実際の医師が行なうように慎重に検査したうえで判断したのであれば、行動は分かりやすい。最も多いケースとして挙げられている第三の…
今日の本文で挙げられている、六つのステップの各々が省かれた状態とはどういうことだろうか。 第一のステップが省かれるということは、時期を逸するということだ。組織の内外の情報に注意を怠ると勇み足や手遅れとなって、意思決定自体がかえって害になる。…
組織の意志決定に限らず、個人の行動でも決めるだけでは人は行動できない。さらに、他人に決められたことは、なおさら難しい。コーチングでは、クライアントが行動を起せるようにするためには、クライアント自身が決めたうえで、具体的な行動計画にまで掘り…
妥協するのは良くない。とはよくいうけれど、正しい妥協という観点はとても現実的でドラッカーらしい。そもそも、マネジメントの行なうべきことの一つが、相反する物事の調整やバランスなのだから、正しい妥協をすることは大切なのだろう。 今日の本文で挙げ…
今日の金言に挙げられている言葉は、いわれれば至極当然のことに思える。しかし、日々の仕事に没入していると、こういう大切なことを忘れてしまう。だからドラッカーは「ネオン・サインにして……」とまで書いているのだろう。 それにしても、ネオン・サイン*1…
今日の頁で述べられていることは、『経営者に贈る5つの質問』の筆頭に挙げられている「われわれのミッションは何か?」という問いに通ずると思う。また、この blog で何度か取り上げている『ビジョナリーカンパニー』でもビジョナリーカンパニーの最も重要な…
人の強みを組み合わせることによって、より良い組織を作ることの方が、分かりやすいし希望を持てるはずだ。しかし、弱みに注目してそれをどうにかしようという人事は、少なくないように思う。 きっと人の弱みは意識しなくても目につくけれど、強みは、常にそ…
今日の金言で述べられていることは、案外見落とされていることが多い。 上司をマネジメントするという発想はドラッカーらしいと思う。そのために必要なこととして本文で挙げられていることは、逆の立場でも有効な方法だ。つまり、マネジメントの本質は変わら…
組織がそこで働く人の自己実現の場であるということは、働く人にとってはもちろん、組織にとっても幸福なことだと思う。 個人の指向、能力に合った、やりがいのある仕事をしている人の集団。そのような組織がパワフルであることは想像に難くない。例えば前世…
本文で挙げられている四つの問いの内の三つは、要するに強みに焦点を合わせるための手順といえる。そして、最後の問いは評価する人自身に対して、自らの評価を省みるための問いだ。 金言、そして本文の最後で述べられていることは、組織のトップが特に注意を…
成果の上がらない努力ほど無駄なものはないのに、そういう努力と貢献を取り違えている人は本当に多い。努力せずに成果が上がるとしたら、その方法や人員が適切だということなのに、それを阻害しようとする人さえいる。 今日の頁で述べられている「貢献」とい…
今日の頁で挙げられている五つの能力は、ドラッカーが常にいっていることで、今日の引用元の「経営者の条件」は 1966 年に書かれた本だが、例えば 2000 年発行の「プロフェッショナルの条件」にも同様のことが書かれている。そして、これらの能力を習慣とし…
本当に成果を挙げるためには、思考することが必要だと思う。思考することこそ、それを行なう本人にしかできないことであり、だからこそ最も重要なことだ。そして、思考するには集中出来るまとまった時間が必要になる。仕事ができる人は、自分のスケジュール…
個人で金銭の支出を抑えるのに、小遣帳や家計簿をつけるのは有効だといわれる。体重管理についても計るだけダイエットとかレコーディングダイエットなどがあるように、対象に意識を向けるだけで、さまざまな気付きが起きて、無駄や過剰を発見して管理できる…
たしかに、日々の仕事についてのスケジュールというのは予定通りにいかないものだ。そして効率的に仕事をこなすのに大切なことは、集中出来るまとまった時間を用意することだと思う。 今日の本文で挙げられている方法は、タイムマネジメントの基本だと思うけ…