2009-01-01から1年間の記事一覧

『ドラッカー365の金言』12月31日・『明日を支配するもの』より

データと情報の違いは何だろうか? データは事実をそのまま記録したもので、それ自体には意味はない。意図を持ってデータを見ることによって意味を見出したものが情報になる。そして、その意図が明確でなければ情報の価値は薄くなってしまう。 本文に挙げられ…

『ドラッカー365の金言』12月30日・『創造する経営者』より

イノベーションを起こすようなアイデアは、本当の意味で全く新しいアイデアであるということはないのだと思う。本当に新しい考え方というものは、誰もが簡単に理解できるものではないので、世の中に広がるには時間が掛る。爆発的に広がらないのであれば、そ…

『ドラッカー365の金言』12月29日・『未来への決断』より

今日の金言は軽妙で分かりやすくまとめられていますね。昨日のページで挙げたような大企業は、それこそ企業であることを優先したからこそ、大きな企業になったのだろう。 本文で挙げられている四つの原則は、客観的に見れば至極あたりまえのことばかりだと思…

『ドラッカー365の金言』12月28日・『未来への決断』より

たしかに、 現在の日本でも、トヨタ自動車やキヤノン、サントリーなど、名立たる大企業にも同族企業の例は枚挙にいとまがない。 本文では大事なことが書いていないが、それは明日のお楽しみということです。未来への決断―大転換期のサバイバル・マニュアル作…

『ドラッカー365の金言』12月27日・『産業人の未来』より

本文の中で「パニック」の例を挙げているけれど、たしかに、現在の情勢は一種のパニックなのだと思う。価値基準がゆがぎ、権力の正当性に疑問が生まれる様な状況で、社会が機能するはずがないのは道理だ。 機能する社会を求める欲求が、日本やアメリカでの政…

『ドラッカー365の金言』12月26日・『「経済人」の終わり』より

本文で挙げられている「平等」は、社会性を必要とする人類の根源的な欲求だし、「安全」はより原始的な生物としての根源的な欲求だ。それと比べて、「自由」はより高度な精神的な活動を必要とする欲求だと思う。 そもそも、本当に自由であることを望む人はあ…

『ドラッカー365の金言』12月25日・『すでに起こった未来』より

強調の金言は、信仰を持たない筆者でも、なるほどそうなのだろうな、と思います。 本文では信仰と全体主義を対比させているけれど、信仰を利用すると、簡単に全体主義を作り上げることができることも、忘れてはいけないと思う。すでに起こった未来―変化を読…

『ドラッカー365の金言』12月24日・『「経済人」の終わり』『すでに起こった未来』より

本文中で述べられている「人の実存を社会における実存とする」という考え方は、群を作る動物や、太古の人類には当てはまっているように思う。しかし、人間は精神を発達させ過ぎてしまったために、個体としての実存を求める様になってしまったのかもしれない…

『ドラッカー365の金言』12月23日・『変貌する産業社会』より

物質的な豊かさは精神的な豊かさのための手段なのだと思う。「貧すれば鈍す」という言葉があるけれど、これを裏返したような意味合いでしょうか。 個人的には人間が人間である所以は、精神を持ち、その発現としての文化を持つことだと思っています。変貌する…

『ドラッカー365の金言』12月22日・『マネジメント』より

いかに目的が正しくても、それだけを拠り所にして活動を始めてはいけない。目的が正しければ正しいほど、期待を集めてしまう。期待して集まって来た人達に対する責任が大きくなる。集まって来た人達の行動を無にしないためには、活動を継続しなければならな…

『ドラッカー365の金言』12月21日・『すでに起こった未来』より

今日の金言に挙げられているように、二面性がある事柄では、その二つの事象のバランスを取ることが肝要だろう。大抵の場合はどちらかの面が強調され過ぎている。そして、著しくバランスが崩れた情態が続くと重大な問題が発生して、逆の面が急激に強調されて…

『ドラッカー365の金言』12月20日・『イノベーションと起業家精神』より

企業でも政府でも、そして NPO でさえ、社会のリソースを利用して成果を上げるべき組織は、最大化を目標にするべきではないと思う。それは社会のリソースの無駄使いに過ぎない。最大化を目的にして良いのは個人の趣味の活動だけだと思う。趣味の世界では目標…

『ドラッカー365の金言』12月19日・『未来企業』より

今日の本文で挙げられている「提携の五つの原則」のうち、第四の原則だけは組織同士の提携に限られる原則だが、残りの四つの原則は、あらゆる人間関係における連携に適用できる原則だろう。例えば、結婚に当てはめると、誰でも一度は聞いたことのあるアドバ…

『ドラッカー365の金言』12月18日・『明日を支配するもの』より

ドラッカーが予言した通り、現在「経済のグローバル化に反し、政治の分極化」は進行している。本文にもあるように、投資や買収には政治的な規制の制約を受けるが、提携や合弁は各々の企業は規制に影響されず、事業内容は連携することによって事業の拡充を実…

『ドラッカー365の金言』12月17日・『マネジメント・フロンティア』より

事業の成果は人がもたらすものだ。人が気持ち良く働けなければ成果も上がらない。買収された企業に所属していた人達は、否応なしに環境の変化に対応させられる。それだけでも、相当なストレスなのだから、それを乗り越えて、気持ち良く働くには相応の手当が…

『ドラッカー365の金言』12月16日・『マネジメント・フロンティア』より

本文で述べられている、買収された側のトップの心理はとても分かりやすい。しかも、買収は事業の戦略に基づいて行なわれ、当然その戦略の中では買収した事業は重要な役割を持っているはずなのだから、トップの意志統一は決しておろそかにできない。であるな…

『ドラッカー365の金言』12月15日・『マネジメント・フロンティア』より

あたりまえのことだが、買収が完了すれば、買収した企業の製品と市場や顧客は、自らの製品と市場と顧客になる。さらにあたりまえだが、自らの製品と市場や顧客を尊重しない企業が成功するはずはない。マネジメント・フロンティア―明日の行動指針作者: P・F.…

『ドラッカー365の金言』12月14日・『マネジメント・フロンティア』より

そもそもドラッカーは 8 月 1 日の頁で、事業の多角化を調和させるには、市場か技術の共通性が必要だといっている。この原則は当然、企業買収による多角化にも当てはまる。むしろ、元々違う文化を持った企業を融合するのだから、より厳密に適用するべきなの…

『ドラッカー365の金言』12月13日・『マネジメント・フロンティア』より

買収される側が買収する側に価値を与えるのは当然だろう。そうでなければ、そもそも買収するわけがない。しかし、双方の企業が融合して一体となるには、買収する側が買収される側に必要とされなければならないのだろう。マネジメント・フロンティア―明日の行…

『ドラッカー365の金言』12月12日・『マネジメント・フロンティア』より

財務分析で収益率を目的に企業を傘下に入れるということは、グループ全体の一貫性が失われ、非効率を産むのだろう。ひどい場合はグループ内での軋轢が発生するかもしれない。グループ全体として効率が向上しなければ、そのような買収は、リスクを抱え込むだ…

『ドラッカー365の金言』12月11日・『マネジメント・フロンティア』より

本文で挙げられている六つの原則は、第一の原則に集約される。第二から第四の原則は、買収される企業の事業が買収する企業にとって、必要不可欠なパーツであるということを表している。そして、第五の原則は、必要不可欠だからこそ 、一刻も早く融合し一体化…

『ドラッカー365の金言』12月10日・『明日を支配するもの』より

事業とは、資金で購買した資源に人が付加価値を与えることだといえる。今日の頁で大切なことは、事業の根拠である資金と人材を熟考して投入したうえで、その効果をチェックして、的確にフィードバックしなければならない。ということだ。ここでもやはり、マ…

『ドラッカー365の金言』12月9日・『明日を支配するもの』より

ベンチマーキングの大変な所は、他社のパフォーマンスを測定する所にあると思う。しかし、最近はネット上に様々なデータが挙がっているので、それをうまく活用することによって、それなに有効なパフォーマンス測定ができる。少なくとも、今日の頁の引用元で…

『ドラッカー365の金言』12月8日・『明日を支配するもの』より

EVA(経済的付加価値分析) という言葉が編み出される以前から、今日の金言でいわれているような考え方は存在していたはずだ。しかし、概念に適当な「名前づけ」*1をすることで、意識的に概念を理解できるようになり、その概念を活用出来るようになる。もちろ…

『ドラッカー365の金言』12月7日・『明日を支配するもの』より

ドラッカーが言っているように、「経済連鎖全体のコスト」を把握できれば、コスト管理の考え方自体が新たなレベルに進化すると思う。しかし、本文にも挙げられているように、それを実現するための道は険しい。ただし、経済活動の大部分がネット上に移行しつ…

『ドラッカー365の金言』12月6日・『明日を支配するもの』より

本文冒頭で挙げられている「かつての原価計算」が考案された頃は、おそらく製品の構成要素に品質保証やアフターサービスは含まれていなかったのだろう。そしてその後、製品の構成要素が複雑になってくる中で 、その古い基準の原価計算だけで経営が成り立った…

『ドラッカー365の金言』12月5日・『明日を支配するもの』より

今日の頁で述べられていることは、 7/27 の頁とほぼ同じことなので、今日はその時とは違う切り口で見てみようと思います。 製品やサービスを企画するうえで、必要なコストを積み上げて利益を載せる方法と、ユーザの値頃感に合わせてコストを計算するやり方の…

『ドラッカー365の金言』12月4日・『明日を支配するもの』より

組織の中のあらゆる活動が、顧客にとっての価値にどう結び付いているかを考える必要がある。そのように考えることで、価値を生み出すコストとそうでないコストを見極められるようになり、また、価値を拡大するために何をするべきかが分かるようになる。明日…

『ドラッカー365の金言』12月3日・『断絶の時代』より

社会が複雑になると、物やサービスを生み出すのに個人の力だけではなく組織の力が必要になってくる。そして組織が個人の生活の場になる。そうなると、組織の中で新たなイノベーションを起こす起業家精神が必要になるということだろう。ドラッカー名著集7 断…

『ドラッカー365の金言』12月2日・『乱気流時代の経営』より

乱気流時代というのは、変化が早くかつ予測しがたい方向に進む時代という意味だろう。現在は正にその乱気流の中にいるといえると思う。そして、既にそうなっているが、マスコミではなくネット上でトレンドが形成される度合が増すと、より複雑な乱気流になる…