2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『ドラッカー365の金言』3月31日・『新しい現実』より

ドラッカーは自分自身のことを「社会生態学者」と言っている。 最近では生物学の世界でも、種の分化や分類においては分子生物学が台頭してきて、分析的にも判断されるが、生態系の研究はやはり形態的に行なわれる。組織や社会というものも一種の生態系であり…

『ドラッカー365の金言』3月30日・『新しい現実』より

今日の頁で述べられていることは、ドラッカーが常々言っていることを、数学の視点で、再確認しているのだと思う。 一年程度のスパンで起こることの予測することや、その予測に基づいた行動に注力しすぎることは危険だということ。そして、逆に組織の成長や研…

『ドラッカー365の金言』3月29日・『変貌する産業社会』『マネジメント』より

部分の効率化を追及するということは、例えば野球で野手が全員守備範囲を無視して、しかも声をかけ合わないような状態だと思う。選手時代の長嶋は時にショートが取るべき打球を捕球していたらしいけれども、それはショートを守る選手が、長嶋という選手の特…

『ドラッカー365の金言』3月28日・『明日を支配するもの』より

ドラッカーはノンカスタマーという言葉を比較的よく使う。経営者であればきっと、顧客(カスタマー)という言葉は毎日のように口にすると思う。けれども、非顧客(ノンカスタマー)という言葉を意識的に使うことは稀ではないだろうか。 顧客と非顧客の間には、明…

『ドラッカー365の金言』3月27日・『ネクスト・ソサエティ』より

知識はインターネットを介して流通することが出来る。そして、インターネットの普及で情報の流通コストは限りなく 0 に近づいた。 e-mail を始めとするインターネットを利用した情報伝達 tool の価値は、そのまま利用できる data を安価で容易にやりとりでき…

『ドラッカー365の金言』3月26日・『ネクスト・ソサエティ』より

今日の本文の最後の段落で挙げられている、現場のマネジメントの延長線上のトップマネジメントと、事業全体のための機関としてのトップマネジメントの違いはなにか。前者は上下の関係性に基づいた管理で、スポーツでいえば監督の立場。後者は逆に横のつなが…

『ドラッカー365の金言』3月25日・『明日を支配するもの』より

事業上必要なものを、所有して支配するには、大きな管理コストが掛る。また、提携や合弁、アウトソーシングして外部に置くのも、別の形の管理コストが掛る。どちらの管理コストも同様にエネルギーを必要とするならば、専門化してパッケージ化が進んだ外部に…

『ドラッカー365の金言』3月24日・『未来への決断』より

今日の本文の最後の段落は、まさに引用元のタイトルである『未来への決断』といえる。 ここ数日の頁は、eコマースという比較的最近に勃興して急速に発展した分野を取り上げていたので、後追いの形でドラッカー推察の素晴らしさを確認しているような形になっ…

『ドラッカー365の金言』3月23日・『ネクスト・ソサエティ』より

e コマースにとって、最も重要なのが配送システムだ。ドラッカーは e コマースは距離を無したといっているが、それは顧客が商品を欲っして、商品を選び、そして決済するまでの話しだ。その後に顧客の手元に商品が届くまでには物理的な輸送が必要で、この部分…

『ドラッカー365の金言』3月22日・『ネクスト・ソサエティ』より

昨日の頁で取り上げられていた e コマースに比べて、 e ラーニングはこの十年であまり変わっていないように思う。 昨日の頁ではドラッカーはこうなるといっているけれど、今日の頁ではこうしろといっている。そして、ドラッカーがこうしろ、といったことは大…

『ドラッカー365の金言』3月21日・『ネクスト・ソサエティ』より

今日の引用元である『ネクスト・ソサエティ』が出版されてから既に十年近く経ってしまって、さすがに今日の頁から直接示唆を得るのは難しくなっている。しかし、その事実こそがドラッカーの慧眼を物語っていると思う。 今日の頁に書かれていることが、実際に…

『ドラッカー365の金言』3月20日・『乱気流時代の経営』より

今日の本文で挙げられているマネジメントの四つの仕事のうち、前の三つはマネジメントとして具体的に行うべき仕事だけれど、最後の一つは一段上の仕事だといえる。これは、自分自身の仕事をマネジメントするということであり、これこそが最も重要な仕事で、…

『ドラッカー365の金言』3月19日・『チェンジ・リーダーの条件』より

今日の金言で述べられていることは、単に組織の規模を大きくするのではなく、また、組織としての成長だけでもない。さら上層の構造として、組織を成長させる仕組みを作る必要があるということだ。 組織として総合的に成長すること自体が、組織を構成する全て…

『ドラッカー365の金言』3月18日・『すでに起こった未来』より

今日の金言はこれだけを読むと誤解を産む表現かもしれない。しかしこの表現は、利益が目的ではなく、あくまでも目的を達成するために必要な糧であるということを明確にするための表現なのだと思う。つまり、組織が達成するべきミッションを遂行するためには…

『ドラッカー365の金言』3月17日・『現代の経営』より

今日の金言は、大昔から誰もが知っている考え方だが、つい忘れてしまう考え方かもしれない。この考え方を正しく理解していれば、利益が目標とはなりえないことは明確だと思う。 もちろん、利益は大切で企業には絶対に必要なものだ。利益がなければ本当に目指…

『ドラッカー365の金言』3月16日・『現代の経営』より

本当の意味で最大の利益を産むのは、組織を成長させ続けることだと思う。そう考えれば、短期的な利益を追及し過ぎて、組織の存続を危うくするようなことはないだろう。 本文に挙げられている、八つの領域が、自らの組織の成長にどのようにかかわるかを考えれ…

『ドラッカー365の金言』3月15日・『すでに起こった未来』『明日を支配するもの』より

今日の本文では、たった六行の本文の中に「価値観」という言葉を最初と最後の行で使っている。本文上では短期の利益と長期の成長の両立は難しいと書いている。しかし、それを両立してこそマネジメントの価値があり、それを行なうためには価値観、すなわちビ…

『ドラッカー365の金言』3月14日・『明日を支配するもの』より

今日の頁で挙げられている四つは全て、組織の活動を継続的に活性化するための活動だと思う。そして、その内二つが自らの事業を捨てる活動になっている。これは、組織をまさに生物のような動的均衡の状態にするためのシステムだといえる。比喩として、「生き…

『ドラッカー365の金言』3月13日・『マネジメント』より

今日の頁で述べられていることは、そのままコーチングのノウハウに対応させることができます。 コーチングの世界では、コーチはクライアントの行動に責任をもつとされています。そして、クライアントの行動を促す効果的な方法は、計画をなるべく具体的にして…

『ドラッカー365の金言』3月12日・『現代の経営』より

社会に求められてこそ、組織は存在価値がある。そして、その組織のならではの新しいアイデアを事業化して、社会に受け入れられることによって、社会がその組織を必要とするようになる。その循環が組織の存在意義なのだろう。ドラッカー名著集2 現代の経営[…

『ドラッカー365の金言』3月11日・『明日を支配するもの』より

小規模でも、現実の世界に出すことが出来れば、非常に多くの知識を得ることが出来る。このページで何度か取り上げているプログラミングの世界のアジャイル開発手法では、イテレーションと呼ばれる数週間程度の短い開発サイクル毎に、不完全ながらも稼働する…

『ドラッカー365の金言』3月10日・『ネクスト・ソサエティ』より

変化を脅威と考えるのは馬鹿げていると思う。変化のない世界は単に停滞しているだけだろう。変化がなければチャンスもない。自分の枠を定めてしまってはチャンスとしての変化に出会う機会を狭めてしまう。今日の本文にあるように本当の変化と流行とを見極め…

『ドラッカー365の金言』3月9日・『現代の経営』『すでに起こった未来』『未来への決断』『明日を支配するもの』より

世の中の変化が激しくなっていることは、きっと誰もが実感していることだろう。そして、変化に追従しているだけでは、実際にはその変化に対応することはできない。 変化が激しいということは、どこにでも変化が潜んでいるということなのだから、その変化を自…

『ドラッカー365の金言』3月8日・『乱気流時代の経営』『ザ・ハウツー・ドラッカー』より

今日の頁の四つの心得は、フォローのしようがない程、端的に大切なことが述べられていると思う。 しかし、金言と本文の結び付きはちょっと不思議な感覚をおぼえる。きっとこれは、乱気流の時代には、その複雑さに惑わされず、素直に基本的なことを受け入れ実…

『ドラッカー365の金言』3月7日・『マネジメント』より

組織を構成して維持するにはコストが掛る。つまり、マネジメントが機能して部分の総計を越えられなければ、組織の存在意義がないということだ。 トップ・マネジメントが全体としての成果を考えるのは、至極あたりまえのことで、誰もが理解している。しかし、…

『ドラッカー365の金言』3月6日・『イノベーションと起業家精神』より

リスクおかして成功したとしても、その手法は体系化できない。どのような事業でも一度だけの成功で継続性がなければ、事業を維持することはできない。機会をとらえる体制を確立することが出来れば、あとは機会を得れば成功に結び付く。しかも機会は一度だけ…

『ドラッカー365の金言』3月5日・『創造する経営者』より

「すでに起こった未来」という言葉はドラッカーがとても良く使う言葉だが、今日の本文で述べられている表現は、その言葉をとても端的に説明していて、素晴らしいと思う。 もう一つの、「ビジョンを描き、それを実現する」というのは、明解なビジョンをもつこ…

『ドラッカー365の金言』3月4日・『マネジメント・フロンティア』より

あらゆるアイデアはなんらかの示唆を含んでいる。そしてそのアイデアが、イノベーションに育つかどうかは、必要とされる技術が成熟しているかどうか、そして、事業化に向けて必要とされる地味なプロセスをこなす忍耐と、資金があるかという部分が大きいと思…

『ドラッカー365の金言』3月3日・『明日を支配するもの』

人間の思考は連続性があるから、同じ業界の中にいると、飛躍的なアイデアは生まれにくくなってしまうのだろう。数学上の未解決問題のひとつである「リーマン予想」には、偶然出会った物理学者の意見から、研究が活発化したというエピソードがある。 革新的な…

『ドラッカー365の金言』3月2日・『マネジメント・フロンティア』『明日を支配するもの』より

本文で挙げられている分割払いも、個人の信用保証の迅速化や、請求や支払の事務処理の合理化という、積み重ねられた細かな技術革新の土台の上に、消費者の昔からの欲求を結び付けて実現されたといえる。 分割払いに匹敵する商取り引の改革といえる e コマー…