2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『ドラッカー365の金言』11月30日・『マネジメント・フロンティア』より

人を評価し意欲を引き出す道具としての昇進というのは昇進する当人にとっても組織にとっても自己欺瞞を生むと思う。昇進のためだけに用意されたミドル層は当人のやる気を減退させ、組織の情報流通を妨げ、良い所は一つもない。人を評価するのに本当に必要な…

『ドラッカー365の金言』11月29日・『企業とは何か』より

今日の金言で述べられていることは、日本においてより顕著だと思う。恐らく PR という言葉は public relations という元の言葉を経ることなく、金言で挙げられている様な意味で理解されている。ただし、逆に日本語では宣伝と広報という別々の言葉が使われて…

『ドラッカー365の金言』11月28日・『マネジメント・フロンティア』より

理論だけで、現業の問題が解決するはずはない。問題解決をするには、現業の泥臭い部分を知った上で、絡み合った糸を断ち切らずに解きほぐすような方法を考え出さなければいけないのだと思う。また逆に、現業に浸かり過ぎてしまうと、糸が絡んでいることが見…

『ドラッカー365の金言』11月27日・『マネジメント・フロンティア』より

スタッフ部門の成果を評価するためには、なんらかの形で現業部門からの情報を必要とする。漠然とした目標しかないスタッフ部門が肥大化すると、様々な形で現業部門に無駄な要求をすることになる。だから、スタッフ部門は必要最小限に抑える必要がある。 そし…

『ドラッカー365の金言』11月26日・『マネジメント』より

今日の金言は、ちょっと誤解を生みやすい表現だと思う。 本文で挙げられている四つの事柄は……第一は、受け手が理解出来なければ伝わらないということだ。第二は、受け手には思い込みがあるということをいっている。第三は、一方的な要求は受け入れられないと…

『ドラッカー365の金言』11月25日・『マネジメント』より

今日の本文には、四つの分類が挙げられているが、後の項目になるほど貢献の評価が難しくなっている。しかし、だからといって、後ろの項目が軽んじられてはいけない。そのために、それぞれの役割を区別して役割ごとの貢献の形を明確にする必要がある。マネジ…

『ドラッカー365の金言』11月24日・『マネジメント』より

擬似的に分権制を導入するにあたって、擬似利益が必要であるということは、それによって成果を抽象化できるからだろう。つまり、分権制において成果の抽象化は重要なファクターであるということだ。本来の分権制でも擬似的な分権制でも、成果の抽象化が上手…

『ドラッカー365の金言』11月23日・『マネジメント』より

今日の頁では、トップマネジメントの仕事として、三つの項目が挙げられている。この内、第一の項目と、第二・第三の項目では重みが違う。突き詰めるとトップマネジメントの仕事とは第一の項目であり、その発現として第二・第三の項目を行なうといえる。ドラ…

『ドラッカー365の金言』11月22日・『マネジメント』より

権限を委譲された現業部門は、利益という抽象化した形で全体に貢献する必要がある。抽象化されているからこそトップマネジメントは現業の仕事に束縛されずにすむ。ドラッカー名著集14 マネジメント[中]―課題、責任、実践作者: P.F.ドラッカー,上田惇生出版社…

『ドラッカー365の金言』11月21日・『マネジメント』より

大規模で複雑なシステムを小規模で単純なシステムに分割して管理するという考え方は、プログラミングの世界では「オブジェクト指向」として現在主流の手法となっている。プログラミングの世界でオブジェクト指向の考え方が発生したのは 1960 年代で、奇しく…

『ドラッカー365の金言』11月20日・『新しい社会と新しい経営』より

「トップ・マネジメント」という言葉は一般的過ぎて誤解されやすいと思う。今日の本文中程の「中枢のマネジメント」として挙げられていることが、ドラッカーの言う「トップ・マネジメント」の定義として適切だろう。 「分権制」とは、組織のトップの仕事を、…

『ドラッカー365の金言』11月19日・『ポスト資本主義社会』より

組織というものはなんらかの目的を達成するために結成される。なにをするために組織が存在し、また個人がその組織に所属する意義はなにか。 もちろん、個人が企業に所属する場合は生活の糧を得るという目的もあるだろうけれど、それでもなお組織の目的に共感…

『ドラッカー365の金言』11月18日・『企業とは何か』『明日を支配するもの』『イノベーターの条件』より

組織はその仕組みとして階層を必要とする。階層があることに問題があるとすれば、上下の意志疏通が阻害されていたり、評価規準に一貫性がない場合だと思う。 そして、正しい平等を生み出すには、組織構造と評価規準の透明性が必要になる。むしろ、この透明性…

『ドラッカー365の金言』11月17日・『すでに起こった未来』より

定量化というのは客観的な評価規準が定められるということだ。しかし、真にエポック・メイキングとなりうる事象には、客観的な規準などあるはずがない。 本文でドラッカーが言っているように、本当に画期的な事象は、ものの見え方が変わってしまうのだから、…

『ドラッカー365の金言』11月16日・『マネジメント』『明日を支配するもの』より

今日の金言で述べられているようなことに、ならないようにするのがマネジメントの仕事だ。そのために、必要な構造の組織を構築する必要がある。 本文でドラッカーが挙げている四つの原則は、とても簡単な原則なので理解するのは難しくない。ただし、組織の構…

『ドラッカー365の金言』11月15日・『現代の経営』『マネジメント』より

組織である限り、上から下への情報伝達は必ず存在するし、情報自体が伝わることも、まず間違いない。問題は、その情報がどう受け止められるかだ。そして、どう受け止められたかを知らなければ、情報伝達の意味がない。自分が発した情報が、全て自分の意図し…

『ドラッカー365の金言』11月14日・『マネジメント』より

昨日のエントリでも書いたが、目標を持つ上で一番大切なことは、目的を踏まえて自分自身で決めることだ。次に、内容を具体的にして、達成までの道筋が目に見えるようにする。この二つがしっかり出来ていれば、状況に応じて道筋を変えても終着点が変わっても…

『ドラッカー365の金言』11月13日・『現代の経営』より

今日の頁に書かれている、自己管理とは「自責」に基づいた「ふりかえり」といえるだろう。目標を達成する責任を自覚して、活動の「ふりかえり」をすると、驚くほど多くの教訓が得られる。また、目標はあくまでも自分で設定しなければ、本当に自分の行動を律…

『ドラッカー365の金言』11月12日・『マネジメント』より

今日の本文で挙げられている 5 つの仕事はどれも大切なものだが、個人的には、特に第一と第四が重要だと思う。第二と第三はより実務的な仕事だが、第一と第四は組織の存在意義を規定する仕事だからだ。そして、第五の仕事は組織を陳腐化させないために必要な…

『ドラッカー365の金言』11月11日・『マネジメント』より

販売とマーケティングの関係は、マーケティングは客が必要としている物を探り当て、販売はその客と商品を結び付ける。一般的な商品の場合は販売とマーケティングは車の両輪のような関係だが、事業の売却のように客が一組しかいない場合は、販売の出る幕がな…

『ドラッカー365の金言』11月10日・『明日を支配するもの』より

形骸化したルールや仕組みは組織のリソースを無駄にする。また、過去の栄光にしがみついていると、組織の活力を減退させる。このようなことは誰でも分かっているとは思うけれども、いざ廃棄しようとすると、それらに関わる人々からの抵抗を受ける。だから、…

『ドラッカー365の金言』11月9日・『マネジメント』より

今日の頁で出てくる「長期」と「短期」は、それぞれ「ビジョン」と「マネジメント・サイクル」*1と言い換えたほうが分かりやすいと思う。「ビジョン」は組織の役割を規定する。そして、「マネジメント・サイクル」は、組織を環境の変化に適合させる。ドラッ…

『ドラッカー365の金言』11月8日・『マネジメント』より

今日の本文の、プランニングのプロセスはデミング・サークルそのものだ、11/14 のエントリに挙げた、デミング・サークルをはじめとする手法はどれも、比較的短いスパンでプロセスを繰り返す仕組みになっている。特にアジャイルソフトウェア開発手法では、「…

『ドラッカー365の金言』11月7日・『非営利組織の経営』より

今日の本文の鍵は、三回目を試みるかどうかだろう。文中でドラッカーは「あまり勧めたくはないが」といっている。 最初の失敗で諦めるのは、とても勿体ない話だ。なぜならば、失敗というのは必ず教訓をもたらすものだから、その教訓を真摯に受け入れれば、き…

『ドラッカー365の金言』11月6日・『非営利組織の経営』より

今日の頁で述べられていることは、コーチングにおいても大切なポイントになっています。コーチはクライアントの「行動」に対して責任を持ちます。コーチングはクライアントに「行動」を起こさせるための技術、といっても過言ではありません。そのようなコー…

『ドラッカー365の金言』11月5日・『明日を支配するもの』より

一つの予算の中の分配率として、不況の時にはむしろ、今日の頁に書かれていることとは反対の対応がなされる場合が多いのではないかと思う。なぜ、そうなるのだろうか……恐らく、本文で述べられている「必要な規模」を明確にしていないからだろう。この「必要…

『ドラッカー365の金言』11月4日・『明日を支配するもの』より

昨日のエントリにも書いたが、情報収集は未来を予測するために行なうものだ。重大な事態の兆候を捉えて、来たるべき事態に備えることが出来れば、凶事は恐れる必要がなくなり、吉事は最大限に活かすことが出来る。 ただし、ここで勘違いしてはいけないのは、…

『ドラッカー365の金言』11月3日・『明日を支配するもの』より

人は情報がなければ判断や意志決定ができない。戦争においては孫子の時代から情報の重要性が説かれているし、現代では情報戦が主戦場といえるだろう。スポーツにしても、野球などは、広島東洋カープが王シフトを実施するのにあたって、東洋工業が所有してい…

『ドラッカー365の金言』11月2日・『明日を支配するもの』より

情報というものは、組織の内部にある情報よりも外部にある情報の方が、量が多く、そして、分析・理解するのが難しい。しかも、外部の情報は競争相手も同じように入手出来る。だからこそ、情報システムの能力が問われる。集められる情報の量、分析の早さと正…

『ドラッカー365の金言』11月1日・『断絶の時代』より

あたりまえのことだが、組織は大きくなればなるほど、全体の意志を統一するのが難しくなる。しかし、組織の大きさに関わらず、組織のパフォーマンスを上げるためには、意志の統一が不可欠だ。さらに、組織は周囲の環境に応じて変化しなければならない。そし…