『ドラッカー365の金言』11月21日・『マネジメント』より

 大規模で複雑なシステムを小規模で単純なシステムに分割して管理するという考え方は、プログラミングの世界では「オブジェクト指向」として現在主流の手法となっている。プログラミングの世界でオブジェクト指向の考え方が発生したのは 1960 年代で、奇しくもドラッカーが今日の本文の引用元である「マネジメント」を著したのと同じ頃だ。

 オブジェクト指向プログラミングのメリットは、管理の単位を小規模で独立したシステムにすることで、把握すべき範囲を限定してマネジメントしやすくするということだ。もちろん、組織の分権制のメリットも同様で、そのマネジメントしやすい規模の事業を、より多くの人員にマネジメントさせることによって、今日の金言で挙げられていることが実現出来るということだ。

ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践

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