2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧
7/28 の頁でコスト予防の重要性を非常に端的に説明しているのに、改めて同じようなことを取り上げているのはなぜだろうか。しかも、数年ごとに点検しろと言っているが、点検は予防とは違うように思う……と、最初は釈然としなかったけれども、今日のタイトルを…
「屋根が落ちるか」という言い方は素晴らしいと思う。本当に大事な柱さえあれば、あとはほとんど無駄な活動だ、ということを非常にイメージしやすく表現している。 実際に無駄な活動や作業というのは驚くほど多いのだと思う。トヨタ生産方式の生みの親である…
新規事業の資金のことを、投資と呼ぶことが多い。しかし、投資と言ってしまうと、つい「伸るか反るか」という感覚が生まれてしまって、管理が甘くなるような気がする。それではいけないとドラッカーは言っているのだろう。 マネジメントの基本は管理サイクル…
今日の金言は、直感的にとても理解しやすい。 さらに、本文冒頭の体重の比喩は、それに輪をかけて分かりやすいたとえ話で、わずか八行しかない本文の残り六行が蛇足にすら感じられてしまう。「新訳」創造する経営者 (ドラッカー選書)作者: P.F.ドラッカー,Pe…
本文の引用元である『未来への決断』は 1990 年代に書かれた本だけど、その時点で、本文の冒頭にあるような価格設定が主流だったとはちょっと驚きだ。しかし、大きな組織では間違いだと分かっていることでも、従来のやり方を改変して正しい方向に向けるのに…
本文の中で「販売」とされている部分は、売り込みとか営業活動と言った方が分かりやすいかもしれない。*1 売り込まなければ売れないようではまだまだで、自然と売れるような製品やサービスを提供しなければ、商人*2として未熟だということだ。ドラッカー名著…
確か T 型フォードは、徐々に安くなっていった。しかも、フォードの従業員は他の自動車会社よりも給料が良く、従業員がその車を買うという好循環を作り出していた。 第一の心得は、無理矢理に価格を下げても、どこかに無理があって、結局は綻ろびが露呈する…
単純に考えても無闇に利益幅を大きくすれば、価格が上がり競争相手につけいるスキを与えると思う。現在もネットブックや単機能家電などで、本文で挙げられている例とそっくりの現象が起きている。 高付加価値という言葉を使う時には、それが成功している製品…
売上増よりもシェアが大事というのは、本文を読めば至極当然だと思われるが、売上げは企業を経営する上でとても重要な数字なので、つい、そちらに注目してしまうこともあるのだろう。 また、市場のリーダー的地位を占めることが、むしろ危うい立場だというの…
明確な使命というのは本当に大切なものだと思う。 また、現実的な目標を計画的に達成することは、組織の有効性を確認するためにとても重要なことだろう。「目標は高いほどいい」と無邪気に考えている人がいるけれど、達成できない目標は無意味なだけでなく、…
今日の頁の本文で言っていることはちょっと悲観的に見える。社会的機関が官僚的なのは昔も今も変わっていないし、もちろん、官僚的だからこそ起業家の精神が必要だ、ということなのだとは思うけど、それにしてもドラッカーらしい前向きさがあまり感じられな…
発明発見というのは種にすぎないので、リードタイムが長いというのはうなずける。 発明発見はセンセーショナルなので、多くの人が群がるというのもよく分かる。しかし、そこで集まってくる人達はある意味ミーハーなので、最初に躓いてしまうとあっという間に…
本文冒頭のコップの話は、よく話されるたとえ話だけど、ドラッカーはここでも一般とはちょっと違った使い方をしている。一般的にはこのコップのたとえ話は、コップの水を見ている立場に立って、見方を変えることで考え方が変わり行動が変えられる。という意…
「信頼性の高い機会」という言い方は面白いですね。 機会とかチャンスというのは、つい、偶然とか、天から降ってくるもの、という風に考えてしまうけれど、ドラッカーはそんな甘い考えを認めず、決して不確かなものではなく、自分で見つけ出すべきものだ。と…
今日の本文を読むと、変化が急であることが問題というよりは、変化に気付かない、あるいは気付いても行動しないことが、問題だと言っているように思える。 どのようなシステムでも、その内側に居ると変化に気付きにくい。よく「他人の子供はすぐに大きくなる…
今日の頁を最初に読んだ時に、昨日の頁で述べられていることとの違いが感じられませんでした。 ニーズとギャップの違いは何なのだろうか……昨日の頁と今日の頁を見比べてみると、ギャップはユーザは気付いているけど提供する側が気付いていない欲求で、ニーズ…
ギャップの発見がチャンスであるというのは、とてもよく聞く話だけど、そのギャップをどうやって見つけるかが問題。 本文では、「ときとして」と書かれているけれど、ギャップ自体は常に存在するような気がする。ただ、イノベーションといえるほどの大きな変…
今日の頁で述べられていることは、いわゆる「失敗から学ぶ」ということではないと思う。もちろん失敗から学ぶことも必要だけれど、ドラッカーはいつも過去ではなくて未来を見ている。 つまり、失敗には過去の不徳の結果としての失敗と、ドラッカーがよくいう…
本文の一行目で「予期せぬことが……先入感をつき崩す」と言っているのに、その二行後に、過去の成功体験*1によって「ほとんど無視される」と、書いてある。 今日の頁で取り上げられている鉄鋼メーカーのトップは、「予期せぬ成功」を無視しているというよりも…
今日の金言はなんだか妙に詩的で、最初はなにを言いたいか分かりづらいですね。 一方、本文は、七つの機会を列挙して、最後に、それらは一見別々の事象に見えるけれども、本当は相互に関連している、と、非常に簡潔に要点を述べているだけで、抽象的な金言の…
本の中では「カイゼン」と片仮名で書かれているけれど、もちろんこれは、日本語の「改善」で、トヨタ生産方式などを通して海外でも通じるようになった、ボトムアップの業務改善活動のことですね。これについては、本家である我々日本人には理解しやすいはず…
一般論として、人はなぜ問題点にばかり目を向けるのだろうか?*1 今日の頁の本文も、月例報告の最初には必ず問題を列挙したページがあるという前提で書かれている。もちろん、問題点を無視してはいけないけれど、それが最重要のテーマであるという風潮はおか…
「イノベーションの能力」が中核的能力でなければならない。と、言い切ってるのは、ちょっと厳し過ぎるんじゃないかと思った。でも考えて見れば、この能力さえあればどんな事業をやっても成功するということだ。まさに、『すでに起こった未来』*1であり、今…
本文前半の二段落は金言を非常に分かりやすく説明していますね。*1 最後の段落は、事業環境の日々の観察を怠らないことと、良くも悪くも予測が外れたことというのは、重要な変化の兆であるということ。これらも、ドラッカーの著書のあちらこちらで述べられて…
今日の頁は、金言がとても秀逸で本文が蛇足にすら感じます。明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命作者: P.F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 1999/03/01メディア: 単行本購入: 22人 クリック: 95回この…
一般論が無意味なのは当然だけれども、試みを繰り返すことで有効な答えが見つかるという考え方は心強い。むしろ、繰り返すこと自体に意味があるのだろう。 最後のセンテンスにある「多くの分野で並以上」というのは、ちょっと閾値が高すぎる気がするけれど、…
今日の本文で挙げられているメルクは7/1に紹介した『ビジョナリーカンパニー』でも取り上げられている。また、カリスマ性の否定と予期せぬ出来事への対応の仕方は『ビジョナリーカンパニー 2』では「第五水準のリーダーシップ」という概念の一部とされている…
前半の企業が成長するにつれて「事業の定義」が形骸化していく過程、そして体質が規律にはなりえない*1という展開は見事ですね。とても分かりやすくてあえて解釈する余地がありません。 後半の「事業の定義は……仮説である。」という規定も、明瞭で理解しやす…
マークス・アンド・スペンサーの四人は、どうして自分達を「社会革命の担い手」だと認識するに至ったのだろうか? 今日の頁の本文と AP を読むと 1920 年代半ばのマークス・アンド・スペンサーは、事業の三つの定義のバランスを崩しかけていたという風に解釈…
今日の頁で取り上げられているマークス・アンド・スペンサーの事例は、事業の三つの定義を時代に即して改変することによって、単なる流通チャンネルだった小売店が顧客になるというパラダイム・シフトを起こしたということだけど。もう一つ、プロダクト・ア…