『ドラッカー365の金言』10月16日・『産業人の未来』より

 今日の本文は、いきなり哲学用語が出てきたり、内容もマネジメントというよりは社会学のような話しになっていますね。しかし、「決定的な権力」というものは、少なくとも現在の日本においては、社会よりはむしろ組織の中に存在するように思う。つまり、トップ・マネジメントということだ。では、その正当性とはなんなのか。

 冒頭に挙げられている“エトス”を辞書で引くと……

(1)〔哲〕 性格・習性など、個人の持続的な特質。
(2)社会集団・民族などを特徴づける気風・慣習。習俗。
大辞林 第二版より

とある。これを組織に当てはめると、例えば企業の場合は社風と読み取れる。しかし、社風とか慣習というものは敢えて標榜するものではない。むしろこれは、経営理念とか組織のミッションと考えるべきだろう。

 そう考えると今日の頁の趣旨は……組織が有効に機能するためには、トップ・マネジメントが理念やミッションを軸として行動すべき。と、いうことになる。