『ドラッカー365の金言』10月28日・『乱気流時代の経営』より

 昭和の頃の日本企業は、顧客以外のステイクホルダーに対して、非常に上手な政治的対応をしていたと思う。例えば従業員に対する終身雇用制度や年功序列制度、下請けに対する長期の取引条件化、メインバンクなど、どれもステイクホルダーを囲い込む仕組みで、一度決まってしまえば、それ以降は細かな対応をする必要がなくなり、経営判断を軽減するとても巧い方法だと思う。

 まあ、昔は良かったというだけでは仕方ないが、今日の本文の最後に述べられている「ステイクホルダーが誰であり、その最小限の期待とニーズが何であるか」を知ったうえで、昔のやり方と現状を比較することで、ステイクホルダーとの関わり方を考えるヒントを得られるかもしれない。

「新訳」乱気流時代の経営 (ドラッカー選書)

「新訳」乱気流時代の経営 (ドラッカー選書)