第二話 みなみはマーケティングに取り組んだ
第二話のテーマは『マーケティング』ですね。
ドラッカーの言う『マーケティング』とは、番組の中で、みなみが読みあげていたように、「顧客はなにを買いたいかを問う」ということに尽きます。
『イノベーションと起業家精神』の中では「事業の目的は顧客を変えることではないという。マーケティングの基本を受け入れなければならない。」という言い方をしています。企業やその他の組織は、自分達が作る製品やサービスに自信を持っているがゆえに、それを顧客に押しつけてしまいがちです。しかし、それは顧客を変えることであり、本当に顧客の求めているものを提供できなくなってしまいます。ドラッカーの言う『マーケティング』を正しく実践できれば、製品やサービスを売るのではなく、顧客が望む……つまり、売れるものを作り出すことができるようになるはずです。
また『経営者に贈る5つの質問』では、マーケティングという言葉は使われていませんが、「顧客にとっての価値は何か?」という問いがあります。そしてこの質問が「『5 つの質問 』の中でも際立って重要である。」と書かれています。さらに、「答えを想像してはならない。必ず、直接答えを得なければならない。」と書かれているのです。みなみ達は「野球部員」という顧客に対して、まさにこれを実践したわけですね。
最後に、今回の話しを見ていて感じたのは、夕紀はとても優秀なマネージャだということですね。いわゆる「女子マネージャ」という意味ではなく、ドラッカーの『マネジメント』の中で取り上げられている意味でのマネージャとして。しかし、夕紀のように才能があってもマネジメントの役割を知らなければ、組織(野球部)に成果をあげさせることができなかった。という風に解釈してみるのも良いですね。
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